microSDカードを買おうとしてパッケージを見ると、「SDXC」「UHS-I」「V30」「U3」「A2」といった記号がびっしり並んでいて、結局どれを選べばいいのか手が止まった経験はないでしょうか。似た数字が複数あって、しかもどれも「大きいほど速そう」に見えるのが厄介です。
先に結論をお伝えすると、マイクロsdカード規格は「容量」「速度」「用途(A2)」の3つの軸に分けて読めば、迷わず機器に合った1枚を選べます。ポイントは「数字が大きい=正解」ではないこと。使うカメラやスマホ、ゲーム機が求める規格を満たしていれば十分で、それ以上はムダになることも多いのです。
この記事では、容量規格SD/SDHC/SDXC/SDUCの境界、スピードクラスの数字が意味する「最低書込速度」、UHSバスインターフェースの上限、そして意外と見落とされがちなA2の効き方まで、SD Association(SDアソシエーション)の公式定義を根拠に整理します。用途別の早見表と、実在カードのラベルの読み方までひと通り押さえれば、もうパッケージ選びで迷いません。
・容量規格SD/SDHC/SDXC/SDUCの境界(2GB・32GB・2TB・128TB)
・スピードクラス(Class・U・V)とA2の違いと読み方
・UHS-I/UHS-II/SD Expressなどバス規格の速度上限
・スマホ・4K動画・ドラレコなど用途別に必要な規格の早見表
マイクロsdカード規格は「容量・速度・用途」の3層で読み解く

microSDのラベルに並ぶ記号は一見バラバラに見えますが、実は役割ごとに整理できます。最初にこの全体像をつかんでおくと、あとの細かい数字がぐっと理解しやすくなります。
ラベルには4系統の記号が同居している
1枚のmicroSDには、性質の異なる規格表記が最低でも4系統は載っています。「容量規格(SDHC・SDXCなど)」「スピードクラス(Class10・U3など)」「ビデオスピードクラス(V30など)」「アプリケーションパフォーマンスクラス(A1・A2)」の4つです。さらにカードの色や”UHS-I/II”のバス表記も加わります。これらは競合する指標ではなく、それぞれ「入る量」「連続で書ける速さ」「動画の必要ライン」「小さいファイルへの強さ」という別々の性能を示しています。まず「この記号は4系統のどれか」を仕分けるだけで、パッケージの情報量に圧倒されなくなります。逆に、系統を混同したまま「Uの3とVの30、どっちが上?」と悩むのが遠回りのもとです(後述しますがこの2つは同じ速度です)。
「規格」=カードの容量上限や速度の保証ラインを定めた共通ルールのこと。SD/SDHC/SDXCは”容量の規格”、U3やV30は”速度の規格”で、別々の軸を指しています。microSDは、フルサイズSDカードを小型化したもので、規格の考え方は共通です。
「大きい数字ほど良い」ではなく機器が必要な規格で決まる
microSD選びでいちばん誤解されやすいのが、「速い・大きいほど正解」という思い込みです。実際は、使う機器が対応していない規格のカードは性能を出しきれません。たとえばUHS-I対応のスマホにUHS-IIカードを挿しても、速度はUHS-Iの上限(理論104MB/s)で頭打ちになります。読込200MB/sをうたうカードでも、機器側が受け取れなければその数字は出ません。逆に、4K動画を撮らないのにV90の高価なカードを選ぶ必要もありません。まず決めるべきは「何の機器で・何に使うか」。そこから逆算して必要な容量規格と速度規格を満たす一番手頃なカードを選ぶのが、いちばんムダのない買い方です。数字のインフレに乗せられないことが、実は節約にも直結します。
読む順番は「容量→速度→A2」で固定するとラクになる
系統が4つあると分かっても、毎回全部を吟味するのは大変です。そこでおすすめなのが、読む順番を固定してしまうことです。まず①容量規格で「何GB入るか・機器が対応するか」を確認し、次に②スピードクラス(U/V)で「動画や連写に足りるか」を見て、最後に③A1/A2で「アプリや小さいファイルの反応」を確認する。この3ステップなら、スマホ用途ならA2重視、4K動画ならV30以上、といった具合に迷いが減ります。注意点として、③のA2はスマホやゲーム機では効きますが、カメラでの写真・動画撮影ではあまり体感差が出ません。用途によって見るべき軸の優先度が変わる、という前提を持っておくと選択がブレなくなります。
容量規格SD/SDHC/SDXC/SDUCの境界は2GB・32GB・2TB
まずは”入る量”を決める容量規格から。ここはSD Associationがはっきり境界を定義しているので、数字で覚えてしまうのが早道です。
SD=2GB、SDHC=32GB、SDXC=2TB、SDUC=128TBが上限
容量規格は4段階です。SD規格は最大2GBまで、SDHC規格は2GB超〜32GB、SDXC規格は32GB超〜2TB、SDUC規格は2TB超〜128TBまでをカバーします。microSDでもまったく同じ区分で、それぞれmicroSD/microSDHC/microSDXC/microSDUCと呼び分けます。いま店頭でよく見る64GB・128GB・256GB・512GBはすべてSDXC(microSDXC)の範囲です。SDUCは2TBを超える将来規格で、対応する実製品はまだごく限られています。境界の数字(2GB・32GB・2TB)を覚えておくと、「このカードはどの規格か」がパッと判断できます。出典はSD Associationの容量規格の定義です。
| 規格 | 容量範囲 | ファイルシステム | microSD呼称 |
|---|---|---|---|
| SD | 〜2GB | FAT12/16 | microSD |
| SDHC | 2GB超〜32GB | FAT32 | microSDHC |
| SDXC | 32GB超〜2TB | exFAT | microSDXC |
| SDUC | 2TB超〜128TB | exFAT | microSDUC |
容量規格ごとにファイルシステムが違う(FAT16/FAT32/exFAT)
容量規格は「入る量」だけでなく、初期状態のファイルシステム(データの記録方式)も決めています。SDはFAT12/16、SDHCはFAT32、SDXCとSDUCはexFATが標準です。ここが実用上けっこう重要で、たとえばFAT32には「1ファイル最大4GBまで」という制約があります。SDHC(FAT32)の32GBカードで長時間の4K動画を撮ると、4GBごとにファイルが分割される、あるいは記録が止まることがあります。一方、SDXC以降のexFATならこの4GBの壁がなく、大容量ファイルをそのまま扱えます。動画中心なら容量規格=ファイルシステムまで意識して選ぶのが安全です。注意点として、機器を変えてカードを使い回す前は、その機器でフォーマットし直すのが基本です。PCで無理にFAT32へ変換すると容量制限に引っかかる場合があります。

新しいSDカードをカメラに入れたら「このカードは使えません」と表示された、大切な動画がなぜか2つのファイルに分かれて記録されていた——こうしたトラブルの多くは、…
下位互換の落とし穴|機器の対応規格を超えるカードは認識しない(失敗①)
ここでよくある失敗が「容量規格の互換性ミス」です。新しい規格の機器は古い規格のカードを使えますが(下位互換)、その逆はできません。SDXC対応機器はSDXC・SDHC・SDの全部を使えますが、SDHC止まりの機器にSDXCの256GBカードを挿しても認識しない、あるいは正しく使えないことがあります。とくに数年前のドライブレコーダーやアクションカム、古いカーナビは「microSDHC(最大32GB)まで」という機種が珍しくありません。対策はシンプルで、購入前に機器の取扱説明書やメーカーサイトで「対応する最大容量・規格」を必ず確認することです。「安いから」と大容量カードを買っても、機器が対応していなければ丸ごとムダになります。この確認を1分するだけで、返品や買い直しの手間を防げます。
機器が対応する「最大容量」と「対応規格(SDHC/SDXC)」を取扱説明書で確認してから買う。古い機器はmicroSDHC(32GBまで)止まりのことがあり、SDXC(64GB以上)を挿しても認識しない場合があります。
スピードクラスの数字は「最低書込速度」を保証している

容量の次は速度です。スピードクラス系の数字は「最低これだけの書き込み速度を保証する」という意味で、動画の途切れやコマ落ちを防ぐための指標です。
スピードクラス2/4/6/10とUHSスピードクラスU1・U3
いちばん古くからある「スピードクラス」は、Class2・4・6・10があり、それぞれ最低書込速度2・4・6・10MB/sを保証します。カードに書かれた円マークの中の数字がこれです。現在の主力はClass10(10MB/s)で、フルHD動画を安定して記録できるラインです。さらに高速なカード向けに「UHSスピードクラス」があり、Uの中に1(U1=最低10MB/s)または3(U3=最低30MB/s)と書かれています。4K動画を撮るならU3が実質の下限と考えてよいでしょう。注意したいのは、これらはあくまで”最低保証”だということ。読込200MB/sのような大きな数字は最大速度で、実際に動画が途切れないかは最低書込速度(U3=30MB/s以上)で判断します。用途に対して余裕を持たせるのがコツです。
ビデオスピードクラスV6〜V90は動画の必要ラインを示す
動画撮影で最も参考になるのが「ビデオスピードクラス」です。V6・V10・V30・V60・V90があり、数字がそのまま最低書込速度(MB/s)を表します。V30なら30MB/s、V60なら60MB/s、V90なら90MB/sの保証です。目安として、フルHD〜4KはV30、高ビットレートの4Kや6KはV60、8Kや業務レベルの高ビットレート撮影はV90が推奨ラインになります。重要なのは、V60とV90は後述するUHS-II以上のバスでないと規格上成立しないという点です。つまりV90をうたうなら端子が2列のUHS-IIカードのはず。安価なUHS-IカードでV60・V90表記があれば、規格の読み違いか粗悪品を疑う根拠になります。詳しくはSD Associationのスピードクラスの定義を確認してください。
U3とV30は同じ30MB/s|表記が2つある理由
混乱の元になりやすいのが「U3」と「V30」です。結論から言うと、この2つはどちらも最低書込速度30MB/sを保証する、実質同じ性能ラインです。ではなぜ2つあるかというと、成立した時期と目的が違うから。U3は「UHSスピードクラス」、V30は動画向けに整理された「ビデオスピードクラス」で、いわば同じ30MB/sを別のものさしで表記しているだけです。多くの高速microSDには「U3」と「V30」が両方印字されていますが、二重に速いわけではありません。選ぶときは「U3またはV30があれば4K撮影の下限はクリア」と覚えれば十分です。注意点として、両方の表記があっても最大読込速度は製品ごとに違うので、連写やデータ転送の速さは別途スペック(○○MB/s)で確認しましょう。
スピードクラスは実測ではなく”最低保証”|余裕を持って選ぶ
スピードクラスを読むうえで押さえておきたいのが、これらは「最低これは下回らない」という保証値であって、実測の平均速度ではないという点です。カードは使い込むほど、また空き容量が少なくなるほど速度が落ちる傾向があります。ギリギリ規格を満たすカードを選ぶと、撮影後半で書き込みが追いつかずコマ落ちする、というトラブルが起こりえます。対策は「必要ラインより一段上」を選ぶこと。たとえば4K(V30が下限)を撮るなら、予算が許せばV60や高速なU3・V30の上位モデルを選ぶと安心です。逆に、スマホの写真やフルHD動画中心ならClass10/U1で十分で、V90まで背伸びする必要はありません。用途に対する”余白”の取り方が、失敗しない規格選びのポイントです。
実は連写やアプリで効くのは「A2」|見落とされがちな軸
ここまでの速度は「大きなファイルを連続で書く速さ」の話でした。実は、スマホやゲーム機の体感を左右するのは、まったく別の指標であるA1・A2だったりします。
A1・A2はランダムアクセス(IOPS)を表す
アプリケーションパフォーマンスクラス(A1・A2)は、これまでの連続書込速度とは別物で、「小さなファイルにどれだけ素早くアクセスできるか」をIOPS(1秒あたりの入出力回数)で表します。A1は最低ランダム読込1500IOPS・書込500IOPS、A2は最低ランダム読込4000IOPS・書込2000IOPSと、A2のほうが大幅に上です。アプリの起動やデータの読み書きは、大きなファイルを一気に流すのではなく、小さなファイルへ細かくアクセスする作業の連続です。ここで効くのが連続速度ではなくランダムアクセス性能、つまりA1/A2なのです。カメラの写真撮影ではあまり体感差が出ませんが、スマホやゲーム機を使うなら要チェックの指標です。
スマホ・Switch・ドラレコで体感差が出る
A2が活きる具体的な場面は、スマホの内部ストレージ拡張、Nintendo SwitchやSteam Deckでのゲームデータ保存、そして小さなファイルを絶えず書き込むドライブレコーダーなどです。これらは「アプリや小ファイルへの細かいアクセス」が主役なので、A2カードだと起動やロードのもたつきが減り、体感が軽くなります。逆に、一眼カメラで写真や動画を撮るだけならA1でも実用上ほぼ差が出ません。注意点として、A2の性能をフルに引き出すには機器側の対応(コマンドキュー機能)が必要な場合があり、非対応機器ではA1相当の動作になることもあります。「スマホ・ゲーム機ならA2、カメラなら気にしすぎない」くらいの温度感で選ぶとちょうどよいでしょう。
読込200MB/sの数字だけ見て選ぶと連写でつまずく(失敗②)
もう一つの典型的な失敗が「最大読込速度の数字だけで選ぶ」ことです。パッケージの大きく目立つ「200MB/s」は最大”読込”速度で、写真の連写やこまめな書き込みで効くのは”書込”速度とランダムアクセス性能です。読込は速いのに書込やIOPSが控えめなカードを一眼カメラの連写で使うと、バッファがいっぱいになった後の書き込みが追いつかず、次のシャッターが切れない”詰まり”が起きることがあります。対策は、最大読込だけでなく「最低書込(U3/V30)」と「A2(機器がスマホ・ゲーム機なら)」まで確認すること。カメラ用なら書込速度の実数値(例:書込130MB/s)が公表されているモデルを選ぶと安心です。目立つ数字に引っ張られず、用途に効く指標を見るのが失敗回避の近道です。
大きく書かれた「最大読込◯◯MB/s」は速度の一面にすぎません。連写・動画は”最低書込(U3/V30)”、スマホ・ゲーム機は”A2″まで確認を。読込の数字だけで選ぶと、連写の途中で書き込みが追いつかず詰まることがあります。
UHS-I/II/IIIとSD Express|バス規格が速度の上限を決める
スピードクラスが「最低保証」なら、UHSなどのバスインターフェースは「速度の天井」を決める規格です。ここを知ると、なぜカードごとに最大速度が違うのかが腑に落ちます。
UHS-Iは104MB/s、UHS-IIは312MB/sが理論上限
バスインターフェースは、カードと機器の間でデータが通る”道幅”にあたります。UHS-Iは理論最大104MB/s、UHS-IIは最大312MB/s(ハーフデュプレックス時/フルデュプレックスでは156MB/s)、さらに新しいUHS-IIIは最大624MB/sとされています。つまり、どんなに速いフラッシュメモリを積んでも、UHS-Iカードは104MB/sの道幅が上限になります。市販の「読込200MB/s」といったUHS-Iカードは、規格上限104MB/sを超えるためメーカー独自の拡張で速度を出しており、その恩恵を受けるには対応リーダーが必要なこともあります。カードのバス規格を見れば、そのカードが構造的にどこまで速くなれるかの見当がつきます。
UHS-IIは端子が2列|見た目で見分けられる
UHS-IとUHS-IIは、実はカードを裏返せば見分けられます。UHS-Iは金色の端子が1列ですが、UHS-IIは端子が2列(追加の列がある)になっています。この2列目が高速化のための追加レーンで、UHS-II以上でないとビデオスピードクラスのV60・V90は規格上成立しません。注意点として、UHS-IIカードの真価を引き出すには、機器側もUHS-II対応である必要があります。UHS-Iしか対応しないカメラやスマホにUHS-IIカードを挿しても、下位互換で動作はしますが速度はUHS-Iの上限止まりです。高価なUHS-IIカードを買う前に、機器がUHS-II対応かを確認しましょう。見た目の端子の列数は、規格を一目で判断できる便利な手がかりです。
「UHS(Ultra High Speed)」=カードと機器の間の高速転送のためのバス規格。ローマ数字のI・II・IIIで世代を表し、数字が大きいほど理論上の最大速度が上がります。端子が1列ならUHS-I、2列ならUHS-IIと見分けられます。
microSD ExpressとSDUCは次世代の高速・大容量規格
さらに新しい世代として、SD Express(microSD Express)があります。これはPCの高速規格であるPCIe/NVMeの技術を取り入れ、最大でSSD級の速度を目指す規格です。SD Expressには専用のスピードクラス(E150・E300・E450・E600)が定義され、数字が最低速度の目安になります。SDUC(2TB超)とも組み合わせて、大容量かつ高速なストレージを実現する方向で進んでいます。ただし2026年時点では対応する機器・カードともまだ限られ、価格も高めです。現時点の一般的なカメラ・スマホ用途では、UHS-I/UHS-IIのカードで十分まかなえます。将来を見据えて知っておく価値はありますが、今すぐ必須の規格ではない、という位置づけです。

「microSD Express 1TBって普通のmicroSDと何が違うの?」「1TBもいるの?」「値段が3万円台って高すぎない?」——Nintendo Sw…
用途別に必要な規格が変わる|スマホ・4K動画・ドラレコの早見
規格の意味が分かったら、あとは用途に当てはめるだけです。ここでは代表的な使い方ごとに、優先すべき規格を整理します。
スマホ・タブレットは容量とA2を優先
スマホやタブレットの容量拡張が目的なら、優先すべきは「容量(microSDXCの大容量)」と「A2」です。写真や動画をため込むなら128GB〜512GBのmicroSDXCが扱いやすく、アプリやデータの読み書きが多いのでランダムアクセスに強いA2が体感に効きます。速度クラスはU1/V10でも日常利用には足りますが、A2対応を選ぶと操作のもたつきが減ります。注意点は2つ。まず、そもそもmicroSDスロットを持たないスマホも増えているので、対応の有無を確認すること。次に、A2の恩恵は機器側の対応にも左右されるため、過度な期待はしないことです。スマホ用途では「大容量microSDXC+A2」を基本形と覚えておくと選びやすくなります。
4K・6K動画はV30以上、8KならV60/V90
動画撮影が主目的なら、見るべきはビデオスピードクラスです。フルHD〜標準的な4KならV30(U3)が下限、高ビットレートの4Kや6KならV60、8Kや業務用の高ビットレート撮影ならV90が目安になります。V60・V90はUHS-II対応カードが前提なので、対応カメラとセットで考える必要があります。注意点として、必要ラインちょうどではなく一段上を選ぶと、長時間撮影でも書き込みが安定します。逆に、フルHD中心の人がV90カードを買っても宝の持ち腐れです。自分のカメラが対応する動画の最高ビットレートを確認し、それに見合ったビデオスピードクラスを選ぶのが、過不足のない選び方です。
| 用途 | 重視する規格 | 目安の1枚 |
|---|---|---|
| スマホ・タブレット | 容量+A2 | microSDXC 256GB/A2 |
| 4K動画・カメラ | U3/V30以上 | microSDXC 128GB/V30 |
| 8K・高ビットレート | V60/V90(UHS-II) | UHS-II V90カード |
| ドラレコ・防犯 | 高耐久+容量 | 高耐久(High Endurance)128GB |
ドライブレコーダー・防犯カメラは「高耐久」を選ぶ
ドライブレコーダーや防犯カメラは、実は速度クラスよりも「耐久性」が重要な用途です。これらは電源が入っている間ずっと上書きを繰り返すため、一般的なカードだと書き換え回数の限界に早く到達し、ある日突然読めなくなることがあります。そこでメーカーが用意しているのが「高耐久(High Endurance)」タイプのmicroSDで、繰り返しの書き込みに強く設計されています。容量はドラレコの記録時間に直結するので、用途に合わせて64GB〜256GBを選びます。注意点として、前述のとおり古いドラレコはmicroSDHC(32GBまで)しか対応しない機種があるため、対応容量の確認は必須です。「常時録画するものには高耐久」と覚えておくと、大事な場面の録画が消えていた、という事態を避けられます。
GoPro・アクションカムはV30+動作温度もチェック
GoProなどのアクションカムやドローンは、4K・高フレームレート撮影が多いのでV30(U3)以上が基本ラインです。加えて、屋外や過酷な環境で使うことが多いため、動作温度範囲や防水・耐衝撃といった堅牢性も選定のポイントになります。多くのメーカーが「アクションカム対応」をうたうカードを出しているので、それを目安にすると外しにくいでしょう。注意点は、機種ごとに推奨・動作確認済みのカードが公表されていることが多いこと。相性問題を避けるため、カメラメーカーの推奨リストを一度確認するのが安全です。V30の速度に加えて「使う環境に耐えるか」まで見ておくと、決定的瞬間の撮り逃しを防げます。

一眼レフで連写した瞬間に書き込みが追いつかず、シャッターが切れなくなった。動画を撮っていたら「録画停止」の表示が出た。せっかくカメラやレンズにお金をかけても、S…
実在カードでラベルを読む|Samsung PRO PlusとSanDisk Extreme PRO
最後に、規格の知識を実際のカードに当てはめてみましょう。定番の2枚を例に、ラベルの読み解き方を確認します。
Samsung PRO Plus microSD|180MB/s・U3/V30/A2
Samsung PRO Plusは、microSDXC UHS-I規格のカードです。最大読込180MB/s・最大書込130MB/sで、スピードクラスはU3・V30、そしてA2に対応します。これをラベルの読み方で分解すると、「microSDXC=32GB超〜2TBの容量規格」「UHS-I=バスは1列(理論104MB/s)だが独自拡張で180MB/s」「U3/V30=最低書込30MB/sを保証し4K撮影OK」「A2=アプリ・小ファイルに強い」と読み解けます。容量は128GB・256GB・512GB・1TBがあり、10年限定保証が付きます。書込130MB/sが公表されているため、連写や4K動画でも書き込みの余裕があるのが利点です。注意点として、UHS-Iカードなので8K向けのV90が要る用途には向きません。国内実勢価格は変動が大きいため、購入時に各販売サイトで確認してください。
| 容量規格 | microSDXC(UHS-I) |
| 最大読込/書込 | 180MB/s / 130MB/s |
| スピードクラス | U3 / V30 / A2 |
| 容量ラインナップ | 128GB/256GB/512GB/1TB |
| 保証 | 10年限定保証 |
SanDisk Extreme PRO|200MB/s・実勢約9,600円(256GB)
SanDisk Extreme PROも、microSDXC UHS-I規格の定番カードです。最大読込200MB/s・最大書込140MB/sで、スピードクラスはU3・V30・A2に対応します。Samsung PRO Plusと同じ規格構成ですが、読込200MB/s・書込140MB/sとわずかに数値が上で、書込の余裕は連写や高ビットレート4Kで効いてきます。容量は最大1TBまで用意され、256GBの国内実勢価格は約9,600円前後(2026年7月時点)です。UHS-IながらメーカーのRescuePROなどデータ復旧ソフトが付属する点も特徴です。注意点は、200MB/sの最大読込を引き出すには対応リーダーが必要なこと。カメラ側がUHS-Iまでなら、恩恵は主にPCへの転送時に受けられます。Samsung PRO Plusとは書込速度と価格・付属ソフトで選び分けるとよいでしょう。
| 項目 | Samsung PRO Plus | SanDisk Extreme PRO |
|---|---|---|
| 規格 | microSDXC UHS-I | microSDXC UHS-I |
| 最大読込 | 180MB/s | 200MB/s |
| 最大書込 | 130MB/s | 140MB/s |
| スピードクラス | U3/V30/A2 | U3/V30/A2 |
| 実勢価格(256GB) | 変動大(要確認) | 約9,600円前後 |
偽物・粗悪品を避ける3つのチェックポイント
microSDは、残念ながら容量や速度を偽った粗悪品・偽造品も出回っています。規格の知識は、こうした地雷を避ける武器にもなります。チェックすべきは3点です。第一に「規格の整合性」。UHS-IなのにV90を名乗るなど、規格上あり得ない組み合わせは危険信号です(V60・V90はUHS-II以上が必要)。第二に「販売元」。メーカー正規品か、信頼できる販売店・メーカー直販かを確認します。極端に安い大容量品は要注意です。第三に「保証」。SamsungやSanDiskといった大手は長期保証を明記しており、保証情報が曖昧な製品は避けるのが無難です。購入後は、容量偽装をチェックできる無料ソフトで実容量と速度を確かめると安心です。規格を理解していれば、「この表記の組み合わせは怪しい」と自分で判断できるようになります。
まとめ|マイクロsdカード規格は3つの軸で読めば迷わない
マイクロsdカード規格は、記号が多くて難しそうに見えますが、役割ごとに分ければシンプルです。まず容量規格(SD/SDHC/SDXC/SDUC)で「入る量と機器の対応」を確認し、次にスピードクラス(U3/V30)で「動画や連写に足りるか」を見て、最後にA2で「スマホやゲーム機での快適さ」をチェックする。この順番で読めば、パッケージの数字に振り回されずに済みます。
注意すべきは、下位互換の落とし穴(古い機器はSDHC=32GBまでのことがある)と、最大読込の数字だけで選ぶ失敗です。動画・連写では最低書込(U3/V30)、スマホ・ゲーム機ではA2まで見るのがコツでした。V60・V90はUHS-II(端子2列)が前提という点も、偽物を見抜く手がかりになります。
最初の一歩として、用途が絞りきれない人は「microSDXC・U3/V30・A2」の128〜256GBを選べば、4K動画からスマホ利用まで幅広くこなせます。8K撮影など特別な用途がある人だけ、UHS-IIのV60/V90を追加で検討すれば十分です。まずはお手持ちの機器の対応規格を取扱説明書で確認するところから始めてみてください。なお、価格やスペックは改定されることがあるため、最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

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