滝の流れを絹のように写したい、日中なのに開放F値で背景を大きくぼかしたい、動画で滑らかな被写体ブレを出したい——そう思ってNDフィルターを調べると、必ず名前が挙がるのが「NiSi(ニシ)」です。ただ、いざ買おうとすると円形・角型・可変・マグネット式と種類が多く、価格も1万円台から7万円近くまで開きがあって、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。
結論から言うと、NiSiのNDフィルター選びは「どの被写体を、どの頻度で撮るか」で形式を絞り込むのが正解です。動画も静止画も1枚で完結させたいなら可変ND、本格的な風景写真ならGNDも組める角型システム、というように用途で最適解が変わります。価格と段数(減光量)だけを見て選ぶと、ケラレや色被りで後悔しがちです。
この記事では、NiSiのNDフィルターを4タイプに整理し、それぞれの実勢価格・段数・対応サイズ・弱点まで、メーカー公式の情報をもとに数値で比較します。読み終えるころには、あなたの撮影スタイルに合う1枚(または1式)がはっきり決まっているはずです。
・NiSi NDフィルターの4タイプ(円形可変/マグネット可変/マグネット固定/角型)の違いと使い分け
・各製品の税込価格・段数・対応フィルター径(メーカー公式の最新情報)
・ND8/ND64/ND1000の段数別シャッタースピード早見と選び方
・予算別・被写体別のおすすめと、買う前に防げる失敗パターン
nisi ndフィルターは「形式」で選ぶと失敗しない|4タイプの違いを最初に整理

NiSiのNDフィルターは大きく4つの形式に分かれます。レンズ前面にねじ込む「円形」、その円形に可変機構を持たせた「可変ND」、磁石でワンタッチ装着できる「マグネット式」、ホルダーに板状のガラスを差し込む「角型」です。最初にこの4つの違いを押さえておくと、製品ページの海で迷わずに済みます。
そもそもNDフィルターは「光の量を減らす」サングラス
NDフィルターは、レンズに入る光の量を減らす減光フィルターです。色味を変えずに光だけを抑えるので、カメラのサングラスとイメージするとわかりやすいです。これにより、明るい日中でもシャッタースピードを遅くして滝や雲を流したり、絞りを開けたまま背景を大きくぼかしたりできます。減光量は「段数(ストップ)」で表され、1段ごとに光の量が半分になります。ND8なら3段で光は1/8、ND1000なら約10段で約1/1000です。注意点として、減光しすぎるとファインダーが暗くなりピント合わせがしづらくなるため、被写体に合った段数選びが欠かせません。
段数(ストップ)=光の量を半分にする単位。「ND8=3段=光が1/8」のように、ND値が2倍になるごとに1段増える。可変NDの「1-5stops」は、3段〜5段ぶんを1枚で連続調整できるという意味。
NiSiが選ばれる理由はTrue ColorとNano IRコーティング
NiSiは中国発の光学フィルター専業メーカーで、高品質な光学ガラスにNano IRコーティングを施しているのが特徴です。安価なNDフィルターでありがちな「色被り(特に黄色や赤への転び)」を、NiSi独自のTrue Colorテクノロジーで抑えている点が支持される理由です。可変NDでは新開発の偏光膜で可視光全域の透過・吸収を最適化し、色被りを解消しています。さらに撥水防汚コーティングで水滴や指紋を拭き取りやすく、屋外の滝や海辺でも扱いやすいです。一方で、純正やドイツ製の老舗ブランドと比べると知名度はまだ発展途上で、店頭在庫が少なくネット購入が中心になりやすい点は知っておきましょう。
4タイプはこう使い分ける|まずは全体像から
形式ごとに得意な撮影が異なります。1枚で濃度を変えられる可変NDは、設定を頻繁に変える動画やスナップに向きます。磁石でワンタッチ装着できるマグネット式は、レンズを付け替えながら撮る人や動画クリエイターに快適です。角型システムはGND(ハーフND)を組み合わせられるため、空と地面の輝度差が大きい風景写真の本命です。下の表で、自分の撮影シーンに近いものを探してみてください。詳細なスペックと価格は、このあとのH2で1タイプずつ掘り下げます。
| 撮影シーン | おすすめタイプ | 代表モデル・価格目安 |
|---|---|---|
| 動画・Vlog | マグネット可変ND | JetMag True Color ND VARIO/約33,000円 |
| 日中スナップ・1枚で完結 | 円形可変ND | TRUE COLOR ND VARIO/約15,730円 |
| 滝・川・段数固定で高画質 | マグネット固定NDセット | SWIFT FS NDキット/約28,600円 |
| 本格風景・GNDも使う | 角型100mmシステム | V7 スターターキット/約68,200円 |
NDフィルターそのものの基礎や、可変・固定・マグネットの仕組みをもっと知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

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可変ND「TRUE COLOR ND VARIO」は1枚でND2〜32|日中も動画も完結
NiSiでまず検討したいのが、円形の可変NDフィルター「TRUE COLOR ND VARIO」です。1枚で減光量を連続的に変えられるため、ND8とND64を交換する手間が要らず、明るさが刻々と変わる屋外でも素早く対応できます。価格も手の届きやすい設定で、最初のNDとして選びやすい1枚です。
| 形式 | 円形ねじ込み式・可変ND |
| 減光量 | 1〜5ストップ(ND2〜32) |
| 対応フィルター径 | 40.5〜105mm(全15サイズ) |
| 主な機能 | True Color/ストッパー機構/AR・撥水防汚コーティング |
| 実勢価格 | 税込15,730円(2026年6月時点・メーカー直販) |
1〜5段を1枚でカバー|交換の手間がゼロになる
TRUE COLOR ND VARIOは、ND2(1段)からND32(5段)までを回転リングで連続的に調整できます。たとえば曇りから晴れに変わって光が増えても、フィルターを外して付け替える必要がなく、リングを回すだけでシャッタースピードを狙った値に追い込めます。固定NDをND8・ND64・ND1000と3枚揃えると合計2万円を超えることもありますが、本機は1枚で3〜5段ぶんをまかなえるため、コストと携行性の両面で有利です。注意点として、5段までなので滝を数十秒の長秒で写すような10段相当の減光には届きません。そこまで濃くしたい場合は後述の固定ND1000が必要です。
True Colorテクノロジーで黄色かぶりを抑える
可変NDの最大の弱点は、濃度を上げたときに発生する色被り(黄色や緑への転び)と、画面に×印が浮かぶ「X状ムラ」です。NiSiは新開発の偏光膜で可視光全域の透過・吸収を均一化し、マスターレンズに近いニュートラルな発色を実現しています。さらにストッパー機構で可動域を物理的に制限し、ムラが出やすい領域に回しすぎないよう設計されています。使用シーンとしては、ポートレートで日中に開放F1.4を使いたいときや、街スナップで露出を素早く整えたいときに活きます。ただしストッパーの範囲を超えて無理に回すとムラが出る個体差もあるため、購入後は晴天の空でムラの有無を一度確認しておくと安心です。
拡張キットで1-9段(ND2-500)まで対応できる
標準では5段までですが、TRUE COLOR ND VARIOは拡張キットを追加することで1〜9段(ND2〜ND500相当)までカバーできます。これはシネマ用フィルターで使われるフルスペクトラムND技術を採用したもので、後から長秒露光に挑戦したくなっても買い替えずに段数を伸ばせるのが利点です。使用シーンとしては、日中の渓流や海の波を1〜2秒で滑らかに写したい場面に向きます。注意点は、拡張により枚数が増えると前玉からの厚みが増し、超広角レンズではケラレ(四隅が暗くなる現象)が出やすくなることです。広角中心の人は、最初から角型システムを検討したほうが結果的に安く済むこともあります。
原因:格安の可変NDは偏光膜の精度が低く、濃度を上げると黄色〜赤の色被りやX状ムラが出やすい。後からホワイトバランスで直そうとしても、ムラは補正できず写真がボツになりがち。
対策:色被り対策が公式に明記されたTrue Color系を選ぶ。可変NDは「段数の上限」と「色被り対策」をセットで確認するのが鉄則。
マグネット式が動画撮影を快適にする|JetMagとSWIFTの違い

レンズ交換が多い人や動画クリエイターに人気が高まっているのが、磁石で着脱するマグネット式です。ねじ込み式のように回す必要がなく、押し込む・近づけるだけで装着できるので、撮影テンポが大きく変わります。NiSiには可変タイプの「JetMag」と、固定NDをセットにした「SWIFT FS NDキット」があり、目的で選び分けます。
| 項目 | JetMag True Color ND VARIO | SWIFT FS NDキット |
|---|---|---|
| 減光タイプ | 可変(1〜5段/ND2〜32) | 固定3枚(ND8・ND64・ND1000) |
| 対応サイズ | 67/82/95mm | 40.5-49/52-62/67-82/86-95mm |
| 価格(税込) | 約33,000円 | 約28,600円 |
| 向いている人 | 明るさが変わる動画を1枚で | 段数固定で最高画質を狙う人 |
JetMag True Color ND VARIOは「マグネット×可変」の快適さ
JetMag True Color ND VARIOは、マグネット着脱と可変NDを両立した1枚です。減光量は1〜5段(ND2〜32相当)で、対応径は67/82/95mmの3サイズ。価格は税込33,000円です。動画では露出を頻繁に追い込むため、磁石でサッと付けてリングで濃度を合わせられる手軽さが効きます。円形ねじ込みのTRUE COLOR ND VARIO(約15,730円)より約1.7万円高いですが、その差はマグネットアダプターの利便性とサイズ展開の分です。使用シーンはジンバル動画やランガン撮影など。注意点として、強い磁力ではないため、激しいアクションでぶつけると外れるリスクがゼロではなく、移動時はキャップで保護しておくのが無難です。
SWIFT FS NDキットは「色被りゼロ」を狙う固定3枚セット
画質を最優先するなら、固定NDのSWIFT FS NDキット(8+64+1000)が有力です。ND8(3段)・ND64(6段)・ND1000(10段)の3枚がセットで税込28,600円。フルスペクトラムND(FS ND)技術により紫外線から赤外線まで全波長を均等に吸収するため、可変NDより色被りが起きにくいのが強みです。可変NDは構造上わずかなムラが残りますが、固定NDはガラス1枚で均質なので、長秒露光やシビアな色再現が求められる作品撮りで安心して使えます。3枚は濃度別に色分けされ、暗所でも取り違えにくい配慮があります。注意点は、段数を変えるたびにフィルターを交換する手間が発生すること。動画よりも、じっくり構える風景・建築の静止画向きです。
マグネット式は「アダプター径の統一」で真価が出る
マグネット式の魅力は、複数のレンズで同じフィルターを使い回せる点にもあります。SWIFTシステムは可変ND VARIOやブラックミストなど他のSWIFT製品とアダプターリングを介さず装着でき、レンズごとにフィルターを買い揃える必要がありません。たとえば67mmと82mmのレンズを持っていても、ステップアップ的にアダプターを揃えれば1枚で共用できます。使用シーンは、標準ズームと広角単焦点を持ち替えながら撮るスタイル。注意点は、初期投資としてアダプターリングを複数買う必要があり、最初だけ出費がかさむことです。ただし長い目で見れば、レンズ径ごとにNDを買うより総額を抑えられます。
長秒露光で滝や雲を流す撮り方や、被写体別のシャッタースピードの目安は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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風景写真の本命は角型|V7スターターキットでGNDまで揃う
朝夕の風景で、空は明るいのに地面が暗くつぶれる——この輝度差を1枚で解決できるのが角型フィルターシステムです。板状のフィルターをホルダーに差し込む方式で、NDだけでなくGND(ハーフND)やCPL(偏光)を重ねて使えます。NiSiの100mmシステム「V7」は、その入門に最適なキットが用意されています。
| 形式 | 角型100mmホルダーシステム |
| 主なキット内容 | ホルダー/True Color CPL/ミディアムGND8/ND1000 |
| メインアダプター | 82mm(72/67/62mmリング付属) |
| 付属品 | ブロアー/クロス/クリーナー/ソフトケース |
| 実勢価格 | 税込68,200円(2026年6月時点・メーカー直販) |
GND(ハーフND)が空と地面の輝度差を埋める
角型システムの最大の武器がGND(グラデーションND)です。フィルターの上半分だけが減光されており、明るい空だけを抑えて地面は明るいまま写せます。円形NDでは画面全体が均一に暗くなるため、空に露出を合わせると地面が黒つぶれし、地面に合わせると空が白飛びします。GNDなら上下スライドで境界を地平線に合わせるだけで、1枚で白飛びと黒つぶれの両方を防げます。スターターキットにはミディアムGND8(境界が中程度のぼけ方)が付属し、山並みや街並みなど境界が複雑なシーンに対応しやすいです。注意点は、角型は板を差し込む構造ぶん携行サイズが大きく、ねじ込み式より荷物がかさむことです。
ND1000とCPLも同梱|風景に必要な3点が揃う
V7スターターキットには、GND8に加えてND1000(10段)とTrue Color CPLが含まれます。ND1000は日中でも数十秒の長秒露光を可能にし、滝を絹のように、雲を線状に流せます。CPL(偏光フィルター)は水面やガラスの映り込みを抑え、空の青を深くする効果があり、風景写真では出番が非常に多いです。この3枚が初めから揃うため、買い足しを最小限にして本格的な風景撮影を始められます。価格は税込68,200円と決して安くはありませんが、GND・ND・CPLを単品で揃えると同等以上になることも多く、システムで買うほうが結局は割安です。注意点は、ホルダーとアダプターの取り付けに最初は慣れが要ることです。
角型が向くのは「広角×風景」を本気でやる人
角型システムは、超広角レンズでもケラレを抑える設計と、複数フィルターの重ね付けができる拡張性が魅力です。14-30mmクラスの広角で朝焼けの海や山岳を撮るなら、円形可変NDより角型のほうが破綻しにくいです。一方で、スナップや動画が中心の人には大げさで、携行性でも不利になります。使い分けの目安は、「三脚を据えてじっくり構図を作る風景派なら角型、機動力重視で手持ち中心なら円形・マグネット」です。逆に言えば、最初の1枚として角型を選ぶと持ち出す頻度が下がってしまう人もいるため、撮影スタイルを正直に見極めて選びましょう。
原因:レンズ前面の径(⌀マークの数値)を確認せずに購入し、サイズが合わない。あるいは薄型でない円形NDを超広角で使い、四隅が暗くなるケラレが発生する。
対策:レンズキャップ裏か鏡筒の「⌀67」等の表記を必ず確認。複数レンズで使うならマグネット式+アダプター、超広角中心なら角型システムを選ぶとケラレを避けやすい。
段数の選び方が9割|ND8・ND64・ND1000はこう使い分ける
NiSiの製品を選んだあとに迷うのが「何段(どのND値)を選ぶか」です。段数は強ければ良いというものではなく、撮りたい表現に合った減光量を選ぶのがコツです。ここでは代表的な3段・6段・10段を、シャッタースピードの変化とともに整理します。
| ND値 | 段数 | 光の量 | 1/500秒が変わる目安 |
|---|---|---|---|
| ND8 | 3段 | 1/8 | 約1/60秒 |
| ND64 | 6段 | 1/64 | 約1/8秒 |
| ND1000 | 10段 | 約1/1000 | 約2秒 |
ND8(3段)は動画と日中の開放ボケに
ND8は3段ぶん、光を1/8に減らします。減光量が控えめなので、動画でシャッタースピードをフレームレートの2倍(24fpsなら1/50秒)に保ちたいときや、日中に絞りを開けて軽くボケを作りたいときに向きます。たとえば1/500秒で適正だった露出が、ND8なら約1/60秒まで落ちるため、流し撮りや軽い被写体ブレの表現がしやすくなります。使用シーンはVlog、ポートレートの屋外開放など。注意点は、滝や川を白い線のように長く流すには減光が足りないことです。長秒を狙うならND64以上が必要になります。
ND64(6段)は曇天の滝・渓流に万能
ND64は6段、光を1/64まで落とします。1/500秒が約1/8秒になる計算で、曇りや日陰の渓流なら手持ちぎりぎり〜三脚で滝の流れを滑らかに表現できます。3段と10段の中間にあたり、最初の固定NDとして1枚選ぶならこの濃度が扱いやすいです。使用シーンは森の中の滝、雨上がりの川、人の動きを軽くブラす街中の表現など。注意点は、ピーカンの真昼だと6段でも1秒を超える長秒には届きにくいこと。晴天下で本格的な長秒を狙うなら、次のND1000の出番です。
ND1000(10段)は日中の長秒露光専用と考える
ND1000は10段、光を約1/1000に減らします。1/500秒が約2秒に変わるほど強力で、晴天の日中でも雲を線状に流したり、波を霧のように消したりできます。風景作品で「非日常感」を出す主役級のフィルターです。一方、減光が強すぎてファインダーやライブビューが暗くなり、ピント合わせやフレーミングがしづらくなります。そのため、フィルターを装着する前に構図とピントを決め、最後に取り付けるのが定石です。使用シーンは海・湖・滝の長秒、ビル街の人を消す撮影など。注意点として、10段は三脚が必須で、手持ちでは確実にブレます。
意外と知られていませんが、固定ND8・ND64・ND1000を最初から3枚揃える必要はありません。動画や日中スナップが中心なら、1〜5段を1枚でまかなえるTRUE COLOR ND VARIO(約15,730円)だけで大半のシーンに対応できます。10段の長秒に踏み込みたくなってから、固定ND1000やSWIFTキットを足すほうが、ムダな出費を避けられます。
減光の効果や段数の考え方をさらに深掘りしたい方は、NDフィルターの段数・種類・撮影テクニックをまとめたこちらもどうぞ。

「減光って聞いたことはあるけど、何のためにやるの?」「NDフィルターって種類が多すぎて、どれを買えばいいかわからない」——そんな疑問を持ってこのページにたどり着…
あなたに合うNiSi NDはどれ?予算別・被写体別の選び方
ここまでの4タイプと段数を踏まえ、具体的に「どれを買えばいいか」を予算と被写体の2軸で整理します。最初の1枚で迷っている人は、この章を読めば候補が1つか2つに絞れるはずです。
予算で選ぶ|1.5万円から7万円まで
予算1.5万円前後なら、円形可変のTRUE COLOR ND VARIO(税込15,730円)が筆頭です。1枚で1〜5段をまかなえ、初めてのNDとして失敗が少ない選択です。予算3万円前後なら、動画派はマグネット可変のJetMag(税込33,000円)、画質重視の固定派はSWIFT FS NDキット(税込28,600円)が候補。予算7万円弱を出せて風景を本気でやるなら、GND・ND・CPLが揃う角型V7スターターキット(税込68,200円)が長く使えます。注意点は、安い順に選ぶのではなく「撮る被写体に合うか」で決めること。安価でも用途が合わなければ持ち出さなくなります。
被写体で選ぶ|風景・ポートレート・動画
風景(滝・海・山)なら、長秒に強いND1000を含むSWIFTキットか、GNDも使える角型V7が向きます。空と地面の輝度差が大きい朝夕の撮影が多いほど、角型の優位が際立ちます。ポートレートで日中に開放ボケを狙うなら、軽い減光で十分なのでND8相当を含む可変NDが快適です。動画・Vlogなら、露出を頻繁に変えるためマグネット可変のJetMagが最適。被写体が定まらず「とりあえず1枚」という人は、汎用性の高い円形可変ND VARIOから始めるのが無難です。注意点は、複数ジャンルを撮る人ほど可変ND+アダプターで使い回す構成が経済的なことです。
レンズ径で選ぶ|径違いを1枚でまとめるコツ
NDは基本的にレンズ前面の径に合わせて買いますが、複数レンズを持つ人は最大径に合わせて買い、小さいレンズにはステップアップリングで装着する方法が経済的です。たとえば82mmのND1枚を用意し、67mmや72mmのレンズには各サイズのリングを足せば、NDは1枚で済みます。NiSiのマグネット式やSWIFTシステムは、このアダプター運用と相性が良い設計です。使用シーンは、標準ズーム・広角単焦点・望遠を持ち替えるマルチな撮影。注意点として、ステップアップリングを使うと純正フードが付かなくなる場合があるため、フード併用の可否は事前に確認しておきましょう。
| こんな人 | おすすめ | 価格(税込) |
|---|---|---|
| まず1枚・汎用重視 | TRUE COLOR ND VARIO | 15,730円 |
| 動画・Vlog中心 | JetMag True Color ND VARIO | 33,000円 |
| 画質最優先・長秒 | SWIFT FS NDキット | 28,600円 |
| 本格風景・GNDも | V7 スターターキット | 68,200円 |
買ってから差がつく使い方とよくある疑問
NDフィルターは「買って終わり」ではなく、装着順やメンテナンスで仕上がりが変わります。最後に、購入後につまずきやすいポイントと、検索でよく見かける疑問をまとめておきます。
長秒露光は「ピント→装着→撮影」の順が鉄則
ND1000のような濃いフィルターは、付けたままだとファインダーが暗くてピントが合わせにくくなります。そこで、まずフィルターなしで構図とピント(マニュアルフォーカス推奨)を決め、最後にフィルターを装着して撮影します。さらに、長秒では微ブレを防ぐためリモートレリーズやセルフタイマー、ミラーアップ(一眼レフの場合)を併用すると失敗が減ります。露出は装着前の値から段数ぶんシャッタースピードを延ばして計算するのが基本です。注意点として、長秒中はファインダーから入る光(逆入光)で露出が乱れることがあるため、アイピースをふさぐと安定します。
メンテナンスは「ブロアー→乾拭き」の基本を守る
NDフィルターは前玉と同じく光を通すガラスなので、汚れや指紋は画質に直結します。掃除はまずブロアーで砂やホコリを吹き飛ばし、それからクリーニングクロスで中心から外側へ円を描くように拭きます。NiSiは撥水防汚コーティングを採用しているため水滴や指紋を拭き取りやすいですが、砂粒が付いたまま擦るとコーティングを傷めるため順番が大切です。保管は付属ケースに入れ、高温多湿を避けます。注意点として、レンズクリーナー液は付けすぎず、クロスに少量含ませてから使うとムラになりにくいです。
並行輸入品より国内正規品を選ぶと安心
NiSiはネット通販で並行輸入品が出回ることがありますが、サポートや初期不良対応を考えると、銀一などの正規取扱店経由が安心です。可変NDのように個体差が出やすい製品は、万一ムラが目立つ場合の交換対応があるかどうかで安心感が変わります。価格差が小さいなら、保証のある正規ルートを選ぶ価値があります。使用シーンは、長く使い続けたい本命の1枚を買うとき。注意点として、極端に安い出品はコーティング違いの旧モデルや非正規品の可能性があるため、型番(True Color、FS NDなど)と段数表記を必ず確認しましょう。
まとめ|NiSi NDフィルターは「用途で形式を選ぶ」が正解
NiSiのNDフィルターは、円形可変・マグネット可変・マグネット固定・角型の4形式があり、価格より先に「どの被写体をどう撮るか」で形式を絞るのが失敗しないコツです。1枚で幅広く使いたいなら可変ND、動画ならマグネット可変、画質と長秒なら固定ND、本格風景ならGNDも組める角型——この対応関係さえ押さえれば、製品ページで迷うことはなくなります。
最後に、この記事の要点を整理します。
- TRUE COLOR ND VARIO(税込15,730円)は1〜5段を1枚でカバー。最初の1枚に最適
- JetMag True Color ND VARIO(税込33,000円)はマグネット×可変で動画撮影が快適
- SWIFT FS NDキット(税込28,600円)はND8・ND64・ND1000の固定3枚で色被りに強い
- V7スターターキット(税込68,200円)はGND8・ND1000・CPLが揃い風景写真の本命
- 段数の目安はND8=3段(動画・開放)、ND64=6段(曇天の滝)、ND1000=10段(日中の長秒)
- 10段の長秒は三脚必須。ピント→装着→撮影の順を守る
- 複数レンズはステップアップリングで1枚を共用すれば経済的
まずは予算1.5万円台のTRUE COLOR ND VARIOから始めて、撮影スタイルが固まってきたら長秒用の固定NDや角型システムを足していく——これが遠回りせずに表現の幅を広げる近道です。動画派ならマグネット式、風景派なら角型と、自分の主戦場に合わせて1点を選んでみてください。なお、価格や在庫は変動するため、最終的な仕様・価格はメーカー公式サイトでご確認ください。

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